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登山インナーの選び方|インナーの役割や季節別のおすすめを紹介

登山を快適に楽しむには、汗の吸収や保温性を確保する役割のインナー選びが重要となります。命に関わる低体温症を防止するために、登山する季節やシーンに合わせてインナーを選ばなければなりません。 本記事では、インナーの役割や選び方、季節別におすすめの商品を紹介します。
目次
登山を快適に楽しむためには、インナー選びが重要となります。命に関わる低体温症を防止するために、シーンに合わせてインナーを選ばなければなりません。しかし、どのように選べばよいのかわからない方もいるでしょう。
そこで本記事では、インナーの役割や選び方について解説します。後半では季節別におすすめの商品も紹介しているため、これから登山に挑戦する方や新しいインナーを探している方はぜひ参考にしてください。
登山におけるインナーの役割
出典:Adobe Stock
登山において、インナーは重要な役割を担っています。ただ着用すればよいというわけではなく、役割を理解したうえで適切なインナーを選ばなければなりません。季節によって役割は異なるため、夏と冬に分けて役割を確認しておきましょう。
夏の登山でのインナーの役割
夏の登山において、インナーの役割は、汗をすばやく吸収して肌をドライな状態に保つことにあります。「夏にインナーを着用すると、さらに汗をかいてしまってかえってベタつきそう」と考える方もいるでしょう。しかし、汗をすぐに吸収して発散することで、ベタつきは感じにくくなります。
また、汗冷えを防止するためにもインナーは必要です。汗などの水分の熱伝導率は空気の約25倍といわれており、汗で肌が濡れている状態が続くと、体温が奪われてしまいます。汗冷えは、寒さを感じるだけではなく、ときには命に関わる場合もあるため、肌をドライに保つことが重要なのです。
冬の登山でのインナーの役割
冬の登山において、インナーは汗をすばやく吸収することに加えて、保温性を確保する役割を担っています。保温性とは、熱の放出を防いで温度を一定に保つ機能です。
冬の登山であっても、行動中は大量の汗をかきます。汗冷えによって体温が奪われることを防ぐために、冬でもインナーで汗を吸収することが重要です。また、低気温による低体温症を防止するために、インナーで防寒対策をおこなうことは欠かせません。
登山用インナーにおすすめの素材
出典:Adobe Stock
登山用インナーで使われる素材の中でも、ポリエステルとメリノウールがおすすめです。以下の表で、それぞれの特徴をまとめました。
吸水性 | 速乾性 | 保温性 | 防臭・抗菌効果 | 伸縮性 | おすすめの登山シーズン | |
ポリエステル | △ | ○ | ○ | △ | ○ | 夏 |
メリノウール | ○ | △ | ◎ | ○ | ◎ | 冬 |
ポリエステル
ポリエステルは、速乾性に優れた素材です。吸水性があまり高くなく、繊維の間に水分が入り込まないことから、生地についた水分はすぐに拡散されます。常に肌をサラサラとした状態で保てることから、汗で肌がベタつきやすい夏の着用がおすすめです。耐久性が高く、洗濯を繰り返しても型崩れしにくい魅力もあります。
メリノウール
メリノウールは、保温性に優れた素材です。縮れた繊維の間に空気を溜め込みやすく、体温で温められた空気を繊維の間に閉じ込めます。高い保温効果を得られることから、気温の低い冬の着用がおすすめです。臭いの原因である菌の繁殖を防止する抗菌作用を備えており、汗をかいても臭くなりにくい点も魅力です。
登山用インナーとしてNGな素材
出典:Adobe Stock
綿やレーヨンを主な素材とするインナーは、登山に向いていません。具体的には、綿のTシャツやヒートテックなどが挙げられます。
綿は速乾性が低い素材であり、汗や水で衣服が濡れた状態が長時間続きます。汗冷えを引き起こす原因となるため、登山用インナーには向いていない素材です。また、レーヨンは水に濡れると縮みやすい素材であり、突然雨が降る可能性のある登山の着用には向いていません。
登山インナーの選び方
出典:Adobe Stock
登山インナーの選び方には、以下のようなものがあります。
素材で選ぶ
登山する季節で選ぶ
登山の運動量で選ぶ
いい加減に選んでしまうと、インナーの着用効果を十分に得られません。登山する季節や運動量に応じた適切なものを選びましょう。
素材で選ぶ
登山で着用できるインナーの素材は、さまざまです。素材によって機能性が異なるため、特徴を理解したうえでどの素材のインナーを着用するか検討しましょう。以下の表で代表的な素材の特徴をまとめました。
素材 | 特徴 |
ポリエステル
|
・伸縮性が高い |
メリノウール
|
・保温性が高い |
ポリウレタン
|
・伸縮性が高い |
ナイロン
|
・速乾性が高い |
登山する季節で選ぶ
登山する季節によって気温や湿度は異なっており、季節ごとに重視すべき機能は異なります。たとえば、保温性の高いインナーを夏に着用すると暑くて余計に汗をかいてしまい、体力消耗につながってしまうため、保温性よりも通気性や吸水性を重視しなければなりません。以下の表で、季節別に重視すべき機能性をまとめました。
登山する季節 | 重視すべき機能性 |
春・秋 | 通気性、速乾性 |
夏 | 通気性、吸水性、速乾性 |
冬 | 保温性、速乾性 |
夏は気温が高いことから、汗をかきやすいことはわかるでしょう。しかし、冬も例外ではなく、行動中は大量の汗をかきます。汗によってインナーが濡れた状態が長時間続くと、体温を奪われてしまうため、汗冷えを起こさないようにインナーには速乾性が求められます。
登山時の運動量で選ぶ
同じ山に登るとしても、コースタイムより長い時間で登る場合と短い時間で登る場合では運動量が異なります。登山時の運動量によって体感温度や汗のかきやすさも変動するため、安全・快適に登山を楽しめるように、運動量に応じて適切なインナーを着用しましょう。
重視すべき機能 | |
運動量が多い場合 | 通気性、速乾性 |
運動量が少ない場合 | 保温性、吸水性 |
運動量が多い場合は汗をかきやすいため、通気性や速乾性によって汗を乾かさなければなりません。一方、運動量が少ない場合は体温が下がりやすいため、吸水性によって肌をドライに保ちながら、保温性によって体を温める必要があります。
春・秋の登山におすすめの登山インナー
春(3月〜5月)と秋(9月〜11月)の平地の気温は、約15度〜25度です。過ごしやすい気温となっており、初心者が登山に挑戦しやすい季節といえます。ただし、朝や晩は気温が下がるため、寒さ対策をおこなっておきましょう。
【春・秋の登山一般的な服装例】
メンズ
|
【ベースレイヤー】ポリエステル |
レディース
|
【ベースレイヤー】ポリエステル |
【メンズ:ロングスリーブドライクルー(THE NORTH FACE】
「ロングスリーブドライクルー」は、通気性と吸汗拡散性に優れたインナーです。裏面にはポリプロピレンを、表面にはポリエステルを配備することで、汗を肌から吸い上げてインナー表面にすぐに移動させます。「肌に触れる面には一切水分を残さない、戻さない」ことをコンセプトとして開発されており、汗によるベタつきは感じません。
疎水と吸水という異なる性質を組み合わせた構造によって、運動時の快適性を向上させている点が特徴です。生地が薄いうえにシルエットは体にフィットする形となっていることから、重ね着しやすくなっています。
サイズ展開 | S/M/L/XL |
素材 | Flyweight PP Doubleface Grid |
重量 | 125g(Lサイズ) |
カラー | ブラック |
【レディース:ウィメンズ・キャプリーン・ミッドウェイト・クルー(patagonia)】
「ウィメンズ・キャプリーン・ミッドウェイト・クルー」は、保温性と吸湿発散性・速乾性に優れた女性用のインナーです。裏面にダイアモンド型のグリッド・パターンを備えることで実現しました。動きやすくするためにラグランスリーブを採用することで、腕を広範囲に動かすことが可能です。
生地の表面は滑らかな触り心地になっており、重ね着しやすくなっています。親指用ループがついており、重ね着時の袖のまくれ上がりを防止可能です。
サイズ展開 | XXS/XS/S/M/L/XL |
素材 | ポリエステル |
重量 | 153g |
カラー | ブラック/ヘムロックグリーン/サウンドブルー/スノーパイン:ライトプラムグレイ |
夏の登山におすすめの登山インナー
夏(6月~8月)の平地の気温は、約25度〜30度です。汗で肌が濡れている状態が長時間続かないように、吸水性や透湿性・通気性の高いものを選ぶ必要があります。
【夏の登山一般的な服装例】
メンズ
|
【ベースレイヤー】ポリエステル |
レディース
|
【ベースレイヤー】ポリプロピレン |
【メンズ:ジオライン L.W. VネックTシャツ Men's (mont-bell】
「ジオライン L.W. VネックTシャツ Men's」は、速乾性に優れた素材を使用している半袖のTシャツです。繊維の表面に親水加工を施すことによって、高い吸水性を実現しています。繊維の芯部分の保水しない性質によって、繊維内に水が溜まらないことから、体が冷える心配はありません。
繊維の間にデッドエアを保持することによって、気温が低い時期や時間帯でも保温性を確保できます。薄手なうえに伸縮性が優れているため、重ね着をしやすい点も魅力です。
サイズ展開 | S/M/L/XL |
素材 | ジオライン®(ポリエステル)100% |
重量 | 100g |
カラー | ホワイト |
【レディース:ネオリーフロングT(finetrack)】
「ネオリーフロングT」は、しっとりとした触り心地と吸汗速乾性を融合したハイブリッドのインナーです。トリアセート繊維をポリエステルやナイロンと複合させて実現しました。
適度にクーリング効果があることから、夏の登山時の着用におすすめです。抗菌防臭効果も搭載されており、汗の臭いによる不快感を防止できます。UVカット機能によって、肌を紫外線から守れる点も魅力です。
サイズ展開 | S/M/L |
素材 | ポリエステル |
重量 | 160g |
カラー | ラベンダー/ネイビー/オフホワイト |
冬の登山におすすめの登山インナー
冬(12月~2月)の平地の気温は、約2度〜10度です。標高が上がるとさらに気温は下がるため、平地よりも防寒対策をしっかりおこなう必要があります。冬の行動中は汗をかくため、低体温症を防止するために、汗を外部へ拡散する透湿性のあるものを選びましょう。
【冬の登山一般的な服装例】
メンズ
|
【ベースレイヤー】メリノウール |
レディース
|
【ベースレイヤー】メリノウール |
【メンズ:プレスサーモアンダーウエアEXプラスクルーネック長袖シャツ(MIZUNO)】
「プレスサーモアンダーウエアEXプラスクルーネック長袖シャツ」は、保温性の高い男性用のインナーです。吸湿発熱素材であるブレスサーモを採用することで、人体から発生した水分を吸収して熱を発生させます。熱によって温められた空気を繊維内に溜め込めて、肌をドライに保ちながら保温性を確保可能です。
生地は厚手になっており、日常での着用にも向いています。ミズノ独自の設計によって動きやすくなっており、登山時の行動が制限されません。生地の縫い目はフラットになっており、肌当たりがよい点も魅力です。
サイズ展開 | S/M/L/LL/MS/LM |
素材 | ポリエステル |
重量 | 記載なし |
カラー | ブラック |
【レディース:ブレスサーモアンダーウェア ヘビーウエイト(MIZUNO)】
「ブレスサーモ アンダーウェア ヘビーウエイト」は、袋編みと裏起毛の重層化構造によって、高い断熱性や保温性
ストレッチ性を実現したタイツです。登山パンツと併用することで、冬でも寒さによって足の動きが制限されません。
使用される素材はブレスサーモと呼ばれる吸湿発熱素材であり、人体から発生する水分をもとに発熱できる仕組みとなっています。消臭性にも優れており、汗の嫌な臭いを軽減できる点も嬉しいポイントです。
サイズ展開 | S/M/L |
素材 | ポリエステル |
重量 | 155g(Mサイズ) |
カラー | ブラック |
まとめ
登山のインナーには、汗を吸収したり、保温性を確保したりする役割があります。汗によって肌が濡れている状態が続くと、汗によって体温が奪われてしまうため、肌をドライな状態に保つことが重要です。
一口にインナーといっても、素材や機能性は異なります。登山する季節や運動量を考慮したうえで、自分に合った登山用インナーを選びましょう。ぜひ本記事で紹介した選び方やおすすめの商品を参考にして、気に入るインナーを見つけてください。