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登山はダイエットになるの?楽しい山登りで痩せたい|カロリー消費・有酸素運動

登山は長時間の有酸素運動と筋トレが同時にできるため、痩せやすい体を作る上で効果的です。なお、痩せるためとはいえ、いきなり難易度の高い山に登る、食事を抜いて登山をするなどは大変危険です。この記事では登山をダイエットにつなげるポイントを解説します。
登山はダイエットに効果的ではあるものの、方法を間違えると怪我や事故につながる恐れもあります。登山で痩せるポイントは「おしゃべりを楽しむくらい余裕を持って山登りをすること」です。
この記事では、そもそも痩せるためには何をすればよいか確認し、登山がダイエットに効果的な理由とポイント、注意点を解説します。
登山はダイエットになる?山登りの効果を徹底解説
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登山のダイエット効果は消費カロリーの大きさよりも、長時間の有酸素運動と筋トレにより、痩せやすい体が作りやすい点にあります。
そもそも痩せるにはどうしたらよいのかを確認した上で登山がダイエットに効果的な理由を解説します。
そもそもどうやったら痩せるの?
本題に入る前に、まずはどうやったら痩せるのかを確認しましょう。
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」には、一般的なダイエットとは、身体活動などで消費するエネルギーよりも、食事で摂取するエネルギーを少なくすることで体重を減らすこととあります。[注1]
生きているだけで消費されるエネルギーを基礎代謝量といい、成人男性で1,500kcal、成人女性で1,150kcalです。理論的には基礎代謝量よりも食事で摂取するカロリー量を控えれば太ることはありません。
[注1]厚生労働省e-ヘルスネット「ダイエット」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-090.html
(参照 2023-05-01)
体重1kgを減らすには7,000kcalの減量が必要
既に体に付いた脂肪はどう減らせばよいかいうと、体重(体脂肪)1kgを減らすためには、7,000kcal分の減量が必要とされています。[注2]
1カ月で1kg痩せたいなら、食事制限をするか運動量を増やすかして、230kcalほど、毎日減らさないといけない計算です。
[注2]厚生労働省「標準的な健診・保健指導プログラム」p25.
https://www.mhlw.go.jp/topics/2007/02/dl/tp0222-1c-1.pdf
(参照 2023-05-01)
食べないダイエットではなく運動して痩せた方がよい理由
以上のように、ダイエットとは食事制限により痩せる方法と定義されるものの、食べないダイエットは健康を損なうため適切ではありません。
健康的なダイエットでは、必要な栄養素やカロリーを取れるだけの食事量は維持します。その上で、適度な運動を長く続け徐々に体重を落とし、最終的にはリバウンドしない痩せやすい体に整えます。
登山のダイエット効果1. 高強度の運動でカロリーを消費できる
運動で消費できるカロリー量は、以下の式により計算できます。
メッツ(METs)とは、運動強度を表す単位で、安静時を1とした場合、何倍の活動量に相当するかを表した値です。主な運動と登山のメッツは以下のとおりです。[注2]
メッツ | 運動内容 | 登山の種類 |
3.0 | 普通歩行、バレーボール、ウェイトトレーニング(軽・中等度) | - |
4.0 | 水中運動、卓球 | |
5.0 | 速足(時速6.4km/h)、野球 | |
6.0 | ウェイトトレーニング(高強度) | 傾斜がゆるやかなコースをゆっくり歩くハイキング |
7.0 | ジョギング | 一般的な登山 |
8.0 | ランニング(時速8km/h) | バリエーション登山 |
例えば、体重70kgの男性がハイキングを6時間した場合、消費カロリーは約2,520kcalにもなります。単純に比較すると、早歩きのウォーキングを毎日1時間するよりも、週1回登山した方が消費カロリーは多くなります。
とはいえ、登山の場合、消費した分は行動食で補う必要がある点に注意しましょう。
登山のダイエット効果2. 有酸素運動で心肺機能が上がる
登山がダイエットに効果的な理由は消費カロリーそのものよりも、有酸素運動と筋トレの両方が同時にできる点にあります。
有酸素運動は、心肺機能の強化をはじめ、血液循環の改善や血液中の中性脂肪の低下、体脂肪の減少効果などさまざまな健康上のメリットがあります。
体脂肪を燃焼したい場合、継続して20分以上の有酸素運動を行うのが効果的です。[注3]
[注3]厚生労働省e-ヘルスネット「エアロビクス / 有酸素性運動」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html
(参照 2023-05-01)
登山のダイエット効果3. 筋肉がつき代謝アップ
登山では荷物を背負って傾斜のある山道を進むため、太ももや臀部など、下半身の筋力アップに効果的です。
筋肉は体の中でも基礎代謝量の多い器官です。そのため、筋肉が付けば基礎代謝量もアップし、結果として普段通りに生活していても痩せやすい体が手に入ります。
登山ダイエットで痩せるための3つのポイント
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登山でダイエット効果を得るためにも、おしゃべりしながら登れる程度の山を選び、必要な量の炭水化物はしっかり摂取しましょう。登山を楽しめることがなにより大切です。
1.おしゃべりできるペースで登山する
有酸素運動で脂肪の燃焼効果を高めるためには、一定の最大心拍数を保ち長時間続けることが大切です。
最大心拍数の目安は「(220-年齢)×0.65~0.7」で計算できるものの、計測には心拍計を付けなければいけません。そのため、「楽しくおしゃべりしながら登れるかどうか」を目安にしましょう。
少し汗をかくけれど快適に歩ける程度がダイエットに適しています。
2.穏やかな傾斜のあるコースを選ぶ
登山コースは急な斜面や岩場よりも、緩やかな坂道が続く場所がおすすめです。傾斜があるとほどよく心拍数があがり、さらに心拍のコントロールもしやすくなります。
20~30分程度、緩やかな上り坂が続き休まず歩けるコースを選びましょう。
3.炭水化物を少しずつ食べる
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ダイエット目的の登山であっても、糖質抜きの行動食は適していません。エネルギーが枯渇したとき、体では脂肪よりも先に筋肉などが消費されるため、登山中に炭水化物を摂らないと筋肉痛などの原因になります。
普段の昼食程度のカロリー分の炭水化物を、登山中に分割して食べるのがポイントです。
登山ダイエットをするときの注意点
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登山は消費カロリーが大きいため、その分、必要なカロリーはしっかり摂取しなければいけません。安全に配慮し無理のない範囲で楽しむことが大切です。
1.難易度の高い山を選ばない
急勾配が多く、息切れするほどハードな山は脂肪を燃焼させるには不向きです。
また、難易度の高い登山は肉体的・精神的に負荷が大きいため、ダイエット目的で登るのには適していません。
2.登山中も必要な栄養はしっかり摂る
登山中に食事を摂取しないと「シャリバテ」という状態に陥ります。シャリバテとは登山中にエネルギーが不足して力が出なくなってバテてしまうことです。
最悪の場合、怪我や事故にもつながるため、ダイエット目的であっても食事を抜いて登山をするなどは危険なため絶対にやめましょう。
3.下山後の暴飲暴食に注意する
下山後は栄養補給のため、炭水化物とたんぱく質が取れる食事を200kcal程度摂るとよいでしょう。
登山を頑張ったからといって、暴飲暴食をしてしまうと痩せるどころか体重が増える恐れもあるため、アプリなどでカロリーを確認しながら食事をするのがおすすめです。
登山ダイエットで痩せやすい体を手に入れよう!
登山は消費カロリーが大きいものの、失った分のカロリーを摂取する分、直接的なダイエット効果を感じられないときもあります。
しかし、有酸素運動と筋トレが同時にできるため、基礎代謝が上がるなど、痩せやすい体を作る上で大きなメリットがあります。
無理せず楽しく登山をして、健康にもダイエットにもつなげましょう。